結果がすべての世界。勝てば官軍負ければ賊軍。
どんなに実力があっても良い人格をもち備えても、スポーツの世界は結果を出せなければ賞賛は得られない。しかも1番、金メダルじゃなければ、その賞賛はとても小さいものである。
特にマイナー競技においては、日本1位では、その知名度はなく、経済的なメリットはない。
世界で1位にならなくては、アスリートとして認められないようなものである。
それをわかっているからこそ、アスリートは世界一を目指す。それは日本に限らず世界のアスリートも同様である。スポーツ先進国との違いは、そのアスリートの環境である。大きくは3つ、若年世代の育成環境、トップアスリートのサポート環境、セカンドキャリアのサポート環境である。
日本には、これら環境が圧倒的にないのが現実である。例えば、アスリートには、社会保障は何もない。しかしアスリートにとって、アスリートはそれで生計を立てる職業である。職業アスリートには何の保証もなく、一般の人であれば学習し進学し就職する時期を、スポーツ競技に充てる。ケガ、引退後のリスクが非常に高いのはおわかりいただけるだろう。
アルバイトや仕事をしながら世界のトップを獲れるほど甘い世界でもない。
練習に時間を割くほど、成長はできるが、その時間を十分に確保できるアスリートはどれほどいるだろうか。そうするには多大な資金が必要になる。この資金面の問題は実際にアスリートにとっては最大の課題、重荷になっている。